1999年11月29日
スピーキング
スピーキング、ライティングといったアウトプットは永遠の課題です。今もまさに発展途上で試行錯誤中なのですが(ほかの分野ももちろんそうです)、このテーマに最初に思ったことは、「1年そこらの海外生活で、自分の日本語と同じように操れるようになることは不可能だろう」ということです。それから、専門家の方が常々おっしゃるのは、「自分の日本語のレベルを超えることはできない」ということです。
だからこそ、いかがわしくても英会話学校がはやり、あらゆるスタイルの英語学校が乱立しているのでしょう。
留学経験者や帰国子女というだけで、私たちは今でもつい尊敬してしまいがちです。しかし、表面的にはそうでいいと思いますが、そんなに臆する必要もないのではないでしょうか。
帰国子女、といえば大学時代のクラスメイトに、ロンドンで16歳まで育ち、大学1年で英検1級と国連英検特A級を春に一発で取った子がいました。しかも、帰国子女枠でなく、一般入試で入ってきたすごい努力家でした。彼女の英語は、知的でパーフェクトだったのだろうと思いますが(当時はこちらに判別能力なし(^^;))、日本語の、とくに筆記は、言っては悪いのですがもう絶望的でした。自分の住所の「埼玉」を「崎玉」と書くことなんか朝飯前です。マークシートの私学だったから入れたというのが真相かもしれません。彼女は、日本語で相当苦労したようです。彼女ぐらいの、ほとんどネイティブといえるような帰国子女は、英語に関しては「本物」でしょう。ただし一方で、母国語での苦労と努力とを強いられ、ずっと日本にいる我々には計り知れない辛い思いをしてきただろうと思うのです。(当時はそんな風に見ることはできませんでしたが)時々、じれたように「私は、日本の受験生より何十倍も苦労したのよ!」と怒っているのを聞いたことがありました。仕事を英語でこなせるレベル目指して努力している今なら、私にもだいぶ彼女の気持ちが分かる気がします。
また、留学についてですが、語学留学といって、日本での努力なくしての1年、2年と海外に住む場合の効果について、実はかなり疑っています。確かに生活力はつくでしょうし、日常生活の会話は身に付くことでしょう。発音も、行った時期が若ければ若いほど流ちょうだろうと思います。しかし、行く前、あるいは帰った後の努力を怠った人は、そこで止まるかあるいはどんどん忘れていく一方だろうと思うのです。
先日も、アメリカの大学に1年留学していた、という大学生に会いました。確かに、発音はすばらしいです。コミュニケーションスキルとしては申し分ないです。しかし、おそらくネイティブの子どもならおそらく知っているような「木星」だとか「冥王星」、「爆弾」等々といった単語を全くと言って良いほど知らないのです。
別に根性論をぶつわけではありません。ただ、海外留学すれば楽に会話が身に付く(上記の大学生がそうと言っているわけではないです。念のため)、ぐらいの認識で語学留学をした所で、効果は知れているのではないでしょうか?
目的を持った留学は反面、想像以上の素晴らしい体験をもたらしてくれると思います。
私がスピーキング用に使ったのは、アルクの英会話スーパーレッスン30分というテープ教材(始めるのに勇気がいりました。一見とても簡単なので)、リンガフォン、やさビジのシャドウイング、スピーキングマラソン、ここ2年でNOVAなどなどです。最初の「30分」は、目でみた易しさと、発話するときのギャップを自覚するのによい教材でした。「リピーティングマラソン」では口の筋肉を鍛え、目と耳からうろこが落ち、breakthroughにつながりました。
NOVAを盲目的に勧めることはしませんが、私の場合はNOVA以外に選択肢がありませんでした。NOVAに行き始めたころは、話すスピードは早いし語彙もあるのに、三単現のsが抜けたり、助動詞がうまく使えなかったり、redundantな言葉が多かったり、文の前後がうまくつながらなかったり、とにかくもどかしい一方でした。しかも話しながら自覚しているのです。典型的な日本人です。実は、学生時代にも、格安の英会話教室に半年ほど熱心に通ったので、会話自体は一応、できたはずなのにです。
これを克服するのにまず1年、さらにネイティブに「英語がお上手ですね」と言われない本格的なレベルに引き上げることを目指した結果、最初の1年の倍ぐらいの努力が必要でした。ひたすらインプット(リスニング、リーディング)&アウトプット(スピーキング、ライティング)の繰り返しです。シーソーゲームみたいです。一時は本当に堂々巡りでした。それでも、続けていると、周期的に突然楽になる時期が来ます。
最近の(2000年2月)状況として、課題は、早口で話したときに、文の語尾の過去形部分、進行形部分など「ng」の発音が弱いことが課題になっています。この問題は、日本人に共通するようです。子音に弱いのを克服するためには、あちこちのHPで推奨されている「30音シリーズ」がよさそうです。本を購入しましたが、以前似たようなトレーニングをヒヤリングマラソンの教材か何かでかなりやった気がするので、私自身はさほどまじめに取り組んではいません。ただ、これでトレーニングをすれば、ずいぶん力になると思います。
最近、イギリス人ネイティブから「ネイティブと話している気分だ」と言ってもらえ、これはお世辞にしても嬉しい一言でした。しかしスピーキングは中断するとすぐ衰えるので、ずっとやりつづけようと思います。大事なのは、自宅でも一人でいるときにでも「繰り返し口に出してみること」です。
投稿者 show : 1999年11月29日 01:47
